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DV夫と顔を合わさずに離婚と養育費の交渉をしたい

DV夫

DV夫に耐えられず子どもと一緒に家を出て生活しているが、正式に離婚したい。そんな時にまず心配なのが、夫と顔を合わすことではないでしょうか。

そして、離婚できるかどうかも分からない状態で、更に慰謝料や養育費の請求なんて無理と諦めてしまってはいませんか?

身の安全を守りつつ、これからの生活のためにできることを考えてみましょう。

まずは弁護士に相談を

このような状態の場合、夫と二人で話し合いを持つことはすすめられません。夫婦二人の話し合いで行う協議離婚で解決するのは、DVがある場合はかなり難しいと思われます。

そこで、協議離婚を望む場合でも、弁護士への依頼を検討してみてはいかがでしょうか。弁護士に代理人となってもらい、離婚や慰謝料、養育費に関して交渉してもらうのです。

調停離婚や裁判にもつれたとしても、弁護士に代理人となってもらうことで、ご自分が家庭裁判所に行く必要もありません。離婚・慰謝料・養育費などの交渉は、専門家である弁護士に相談をした方が安心と言えるでしょう。

身を守る制度を利用する

DVから身を守りつつ離婚するために、重要なことをいくつかご紹介します。

辛いことだとは思いますが、DVを受けた証拠は必ず残すようにして下さい。病院の診断書、写真、音声など残っていることで、今後に役立つことでしょう。また、一人で抱え込まず、専門の相談機関や警察に相談することも大切です。

その上で、家庭裁判所に調停離婚を申立てる際に、「保護命令」も申立てましょう。保護命令にはいくつか種類があるのですが、本人への接近禁止令、子どもへの接近禁止令などが発令されることで、より安心して離婚調停に望めるのではないかと思います。

また、離婚調停申立てと同時に、「進行に関する紹介回答書」も提出して下さい。これには、DVがあった事実や裁判所へ求めたい配慮を記入することができます。事前に事情を把握してもらえたら安心ですね。

また、裁判所に提出した書類は、夫にも見られてしまう可能性があります。夫に知られたくない情報が入っている場合、「非開示の希望に関する申立書」を提出し、自分の身を守るようにして下さい。

今後の生活のために

このように、夫と顔を合わさずに離婚し、慰謝料や養育費について交渉することも可能です。

DV被害にあってしまわれた場合、とにかく夫と離れることとで精一杯という場合も多いかと思いますが、今後生活を立て直していくためにも、お金はなくてはなりません。

慰謝料、養育費といった話し合いをDVの加害者である夫とすることは危険ですが、だからといって泣き寝入りすることもありません。なるべく弁護士に相談し、より安全で安心な方法で行うようにして下さい。

今を乗り切ったあとの、これからの子どもとの生活は、きっと穏やかで楽しいものになるはずです。

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